平凡に生きてきたどこにでもいる主婦の私ですが、子供の頃唯一、人とは違う珍しい経験をしました。
それは転校生を4回したこと。
転勤族で、小学2年生の時に出身県を離れ、中学3年生の時に戻って来る形になりました。
先日子どもたちと近所のパン屋でイートインしていたところ、隣テーブルからママ友さん同士のこんな会話が聞こえてきました。
「マンションを売るなら今(が良いタイミング)なんだけど、幼稚園を転園して引っ越すべきか迷ってるの」
「小学生で転校はかわいそうだもんね〜…」
聞き耳ごめんなさい。と思いつつ、自分の過去を思い出してみました。
マチ子
転校は本当にかわいそうだろうか?
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転校経験で得られたこと
転校をしたことで「良かった」と感じられたことを挙げます。
様々な土地でたくさんの友達を作れる
「友達100人できるかな」が現実のものとなりました。
サバを読んでも(読むんかい)80人くらいはできたんじゃないかな?
小・中学校限りの友人もいれば、今でも付き合いのある友人もいます。
自分が生まれ育った場所を離れ、県外に出て、親友と呼べる友人に出会えたのは人生において大きな収穫でした。
今はお互い上京し、簡単に会うことができる距離で暮らしているので、人生の巡り合いって面白いなと感じます。
人の多様性を知る
小学校低学年の早いうちから「色々な人がいるんだな〜」と人の個性を柔軟に受け入れられるようになりました。
どの県へ行ってもジャイアンやスネ夫がいます。笑
人と違うということで「いじめ」に繋がることもあるわけですから、人と違う立場を知っている分、転校生を経験した子がいじめる側に回ることが少ないんじゃないかなと思いました。
自分の中に「転校」という選択肢が加わる
「学校で本当に辛いことがあれば簡単に転校できるんだからね!悩んだり命を投げ出す必要はないからね。」
新しい小学校へ行く初日に母に言われた言葉です。
転校の手続きって大人になって調べてみると、結構面倒なもの。
母の簡単という言葉が本心であったかはわからないけど、その言葉で緊張がほぐれたのを覚えています。
閉鎖的なコミュニティで生きる子供時代に「本当にピンチな時の逃げ道」を用意することができたのは良かったと思います。
環境に順応しやすくなる
住めば都。
どこへ行ってもワクワクすることができます。
新しい土地を探検するのは楽しいし、自分の部屋が変わるのも嬉しい。
1人行動ができるようになる
転校生は一人で行動しなければならない場面が自然と多くなるので、自然と自立するようになるでしょう。
女子特有の「一緒にトイレ」の文化ってありませんでしたか?
あの文化が楽しいと思う人もいれば、めんどくさいなと感じていた人もいると思います。
単独で行動することを苦に感じなくなれば、その後の人生も生きやすいものです。
転校のデメリット
転校を可哀想と懸念する理由にはデメリットがあると思います。
ストレスを受けることはまず間違いない
苦難に立ち向かう経験は必要であると考える場合もありますが、転校は受ける必要のないストレスであるかもしれません。
環境の変化は多かれ少なかれ子供にストレスを与えます。
深い人付き合いをしなくなる
広く浅い人付き合いは得意だけど、深く関わりを持つことは苦手。
転校を繰り返すうちに、仲良くなってもどうせすぐ転校するから意味がないと諦めてしまう子もいるかもしれません。
疎外感を感じる
転校生は思い出話に加わることができません。
方言や地方独特のじゃんけんなどの文化にとまどうかもしれません。(すぐ覚えるんですけどね)
親しい友人ができても、仲間はずれにされることがなくても、自分で勝手に疎外感を感じていることはわりとあると思います。
学習面で影響を受ける
地域によって授業の進み方には違いがあります。教科書が同じであるとも限りません。
進んでいる場合は特に問題ありませんが、遅れている場合はちょっとしんどいです。
担任の先生に相談すれば補修などの対応を取ってもらうこともできます。
塾・家庭教師の利用も手です。
環境のリセット癖がつく
これはデメリットというより転勤族あるあるかもしれません。
転勤族はずっと生まれ育った実家と地元愛がないので土地への執着がありません。
同じ場所にしばらく居続けると飽きてしまい、引っ越したくなってきます。(引っ越し好きともいう)
場所も人間環境もリセットする癖がついてしまう可能性があります。
転校はかわいそう?
マチ子
転校で得られることもあれば、デメリットも存在します。
子供にたくさん転校をさせることをオススメはしません。
自分の子供に転校生を経験させたいとも思いません。
でも、私は転校を経験して、多少の苦労や仲間はずれもありましたが、それはずっと同じ場所にいたとしても起こり得たことではないかと感じています。
家庭の事情でどうしても引っ越さなければならない場合があると思います。
引っ越しも転勤も家族の一大事なので、親子でよく話し合った上で移動を選ぶのはありだと思います!
子供の適応能力は意外と高いもの。
方言はすぐ使いこなせるようになるし、転校初日で友達を見つけて来るかもしれません。
可哀想と心配するよりもまず、信じて見守ってあげてほしいです。
子供は親に自分の弱いところを見せたがりませんが、帰れる場所か話せる人、そのどちらかさえあれば学校生活はなんとかやっていけるものです。
なんだか元気ないなーと感じた時は親の方から話を聞いてみてあげてください。
まとめ
ここまで書いてみて、色々小学生時代のことを思い出しました。
小・中学生くらいの時期って世界が本当に狭くて、学校が楽しい・楽しくないは全て友達に依存するんですよね。
転校前日の夜は頭の中で、どんな自己紹介をしようか、どんな髪型で行こうか、隣の席の子はどんな子だろう…そんなことをグルグル考えていました。
めちゃくちゃ不安な気持ちで入った教室で「友達になろう?」って言ってくれる子がいたことが、んなに心強かったか。
我が子も、そんな他人を気遣える優しい子に育ってほしいなと思います。
お子さんの転校を前に悩んでいる方がいらっしゃったら、こんな経験者の意見もあるので参考にしていただけたら嬉しいです。