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ヨシタケシンスケさんの人気絵本を新刊まで年齢別にレビュー

当記事では、ヨシタケシンスケさんの絵本を年齢別にレビューします。

可愛くてコミカルな絵とユニークな発想が大人も子供も魅了してやまない、ヨシタケシンスケさんの絵本。

図書館でも10〜30人待ちが当たり前の人気ぶりなんです!

マチ子

親子で大好きなので新刊まで全作品読んでいます

そんなヨシタケシンスケさんの絵本を年齢別に分けてレビューしていきます。

注意
多少のネタバレを含みますのでご注意くださいね。
食育にもなる!食べ物絵本おすすめ9選【0歳1歳2歳】 食育にもなる!食べ物絵本おすすめ9選【0歳1歳2歳】

 ヨシタケシンスケさんってどんな人?

1973年神奈川県生まれ。筑波大学大学院芸術研究科総合造形コース修了。日常のさりげないひとコマを独特の角度で切り取ったスケッチ集や、児童書の挿絵、装画、イラストエッセイなど、多岐にわたり作品を発表。絵本デビュー作『りんごかもしれない』で、第6回MOE絵本屋さん大賞第1位、第61回産経児童出版文化賞美術賞、第8回「(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」を受賞。『りゆうがあります』で第8回MOE絵本屋さん大賞第1位、『もうぬげない』で第9回MOE絵本屋さん大賞第1位、ボローニャ・ラガッツィ賞特別賞を受賞。『このあと どうしちゃおう』で第51回新風賞を受けるなど数々の賞を受賞し、注目を集める。近著に『あるかしら書店』『ヨチヨチ父』『おしっこちょっぴりもれたろう』『思わず考えちゃう』『もしものせかい』等がある。2児の父。

出典:新潮社

ヨシタケさんの絵本には、自身が2児のパパということで、育児の観点から「あるある」と共感し、笑ってしまうようなストーリーが度々描かれます。

ヨシタケさんの絵本には、不思議と「笑顔」の表情があまりありません。

これには、以下のような理由があります。

  • 安易な笑顔を描きたくない
  • ハッピーな時を描かない

育児って幸せで楽しい部分や、時にはイライラしたり辛い部分も持ち合わせていますよね。

幸せな笑顔ばかり見ていると、育児が辛いと感じている人は「私の育児はだめなんだ…」と傷ついてしまうかもしれないとヨシタケさんは考えました。

どんな時でも絵本が楽しめるように、笑顔は安易に描かないとおしゃっています。

参考 人気絵本作家はなぜ「笑顔」を描かないのか?BuzzFeed

繊細なイラストは、小さな紙に極細ペンで描いたものを拡大し、着色されています。

仕事風景が気になる方は、以下の特集も要チェックです。▼

0歳の赤ちゃんにおすすめ「こねてのばして」

-あらすじ-

主人公は小さな男の子。何かの工房のようなところで、白くてやわらかい物体をこねて、のばして、またこねます…

この作品はヨシタケさん自身が「よみきかせ向きの絵本」を作ろうと思って描かれた作品です。

頭に帽子を被っているので、パン生地を作っているのかな?と思っちゃいますが、最後まで白いもちもちした物体の正体は明かされません。

一緒に寝たり、抱きしめたり、キスをしたり、男の子は大事そうにこの物体を愛でます。

なんだかママと赤ちゃんのようにも見えます。

出典:絵本ナビ 子供に絵本を選ぶなら

こねて、のばして、またこねて…3拍子のリズムが心地良いです。

3歳娘はこの絵本を見て「粘土してるね」と言っていました。正体のわからない物体だからこそ、想像力も働きそうです。

マチ子

言葉にリズムのある絵本は赤ちゃんの興味をひきやすいです

2歳3歳からおすすめヨシタケシンスケさんの絵本

育児のあるあるが詰まった2歳3歳からおすすめのヨシタケシンスケさんの絵本を紹介します。

もうぬげない

-あらすじ-

ある日、お風呂に入ろうとしたぼくの服が脱げなくなってしまいます。もうぬげない…と絶望するぼく。このまま脱げない状態でどうやって生きて行こうか考えます。

もう脱げないというだけで、まるで人生終わったかのように絶望する「ぼく」。その姿がかわいそうだけど、キュートで笑ってしまいます。

子供は「自分でやる」「手伝わないで!」と言ってくる時期が突然やってきます。

時間は倍かかるし、結局できないことも…。

「ぼく」は、結局お母さんに助けてもらうのですが、こんなことをつぶやきます。

「…けっきょく いつも おかあさんのいいなりだ」

母親としてはちょっと切なくなってしまうセリフでした。

毎日こなさなければならないスケジュールはあるけれど、子供の自主性も大事にしないといけないなと考えさせられました。

1歳息子と3歳娘は、お腹を出している状態が面白いらしく、ゲラゲラ笑っていました。

マチ子

イヤイヤ期のお子さんがいるパパママにおすすめ

おしっこちょっぴりもれたろう

-あらすじ-

ぼく、おしっこちょっぴりもれたろう。いつもお母さんにちょっぴりもらして怒られるので仲間探しの旅に出ます。

おしっこのちょびもれは男子あるあるですかね?タイトルのインパクトが強すぎる作品です。

幼い頃って些細なできごとでも、おおごとに考えて不安になりがちですよね。

出典:絵本ナビ 子供に絵本を選ぶなら

おしっこちょっぴりもれたろうも、ちょびもれに悩んでいます。

でも、涼しい顔したあの人も、もしかしたら自分と同じように悩んでるかもしれない。

他人の視点を想像する大切さがヨシタケさんタッチで楽しく描かれています。

下ネタの面白さがわかってきた3歳娘に大ヒットでした。トイトレ中のお子さんにもおすすめですよ。

りんごかもしれない

-あらすじ-

主人公の男の子は目の前にあるりんごを見て思います。ここになるのはりんごだけど、もしかしたらりんごではないかもしれない。

ヨシタケさんの初絵本作品で代表作。初めてヨシタケさんの絵本を手に取る方にはこちらがおすすめです。

「りんごではなく、〇〇かもしれない」という語り口で物語は進行していきます。

  • りんごには兄弟がいるかもしれない
  • 実は爆弾かもしれない

りんご1つでどうしてここまで想像が広がるのか、ヨシタケさんの頭を覗いてみたくなります。

当たり前にあるものを、〇〇かもしれないと疑う視点は大切です。読んでいると、自分の想像力も掻き立てられるように感じました。

目の前にあるものは果たして本当にりんごなのか…オチは絵本で確認してみてくださいね。

1歳息子と3歳娘は、身近なりんごのお話なので、食いつきばっちりでした。

なつみはなんにでもなれる

-あらすじ-

主人公のなつみは、何かの真似をして、それをお母さんに当ててもらうゲームを思いつきました。なつみは色々なものになりきるのですが、お母さんはなかなか当てられません。

ヨシタケさんの絵本には女の子の主人公もいるんですよ。

もうこのなつみちゃんがとにかく可愛い!ドタバタせわしない動きは、この年の幼児っぽさ全開です。

出典:絵本ナビ 子供に絵本を選ぶなら

上の画像のなつみちゃんは何になりきっていると思いますか?

鏡餅…ではなく、正解はポット。

道具を駆使して、真剣になりきる仕草に癒され、自然と笑顔になる作品です。

テンション低めだけど、実は優しくて愛情深いお母さんにも注目。

子供達はなつみちゃんの動きを真似して遊んでいましたよ。

4歳5歳からおすすめヨシタケシンスケさんの絵本

大人と一緒に考えてみよう。4歳5歳からおすすめヨシタケシンスケさんの絵本を紹介します。

つまんないつまんない

-あらすじ-

「うーん…なんかつまんない」男の子はいつものおもちゃで遊ぶのをやめ、思いました。つまんないのってだれのせい?どうしてつまんないんだろう?そもそもつまんないって何?男の子は考えはじめます。

「何かよく理由はわからないけどつまんない。」

大人もそんなことを考えることってありませんか?

せっかく時間があるのに、体は健康なのに、いつも楽しいことが楽しくない。

そんなときに活用したいのがこの絵本の主人公のような妄想力。いつものつまらない状況を変えてみる妄想です。

何が、どうして、つまんなかったのか、妄想しながら分析しているうちに、ふと答えが見つかったりします。

世界ってこんなに面白いものだったのか!と気づけるかもしれません。

お父さんの「つまらないことがあるから楽しいことがより楽しく感じられる」という教えも、その通りだなとしみじみしちゃいました。

ぼくのニセモノをつくるには

-あらすじ-

主人公のけんたくんは、やりたくないことをやらせるために、おてつだいロボを買います。ロボは完璧なニセモノになるために、けんたくんのことをあれこれ知りたがりますが…

自分のコピーがもう1人いたら楽なのに。1度は考えたことがあると思います。

けんたくんは便利なお手伝いロボを手に入れます。

ロボは完璧になれるように奮闘しますが、人間は複雑な心を持っているので、完璧に真似するなんてできないんです。

同じ人間は一人しかいない。だから面白い。そう感じられる作品でした。

絵のカット数が多いので、じっくり楽しめますよ。

このあとどうしちゃおう

-あらすじ-

「こないだ おじいちゃんがしんじゃった。」おじいちゃんの部屋で「このあと どうしちゃおう」と書かれたノートを見つけるぼく。そこにはおじいちゃんが死んだあとの予定が書かれていた。おじいちゃんは死ぬのが楽しみだったの?それとも…

「死」という重いテーマを扱った内容でありながら、ヨシタケさんらしい面白い切り口でポップに描かれています。

天国と地獄の案内図はワクワクするし、生まれ変わったら何をしようか妄想するおじいちゃんも可愛らしい。

死んでしまったおじいちゃんが本当はどんな気持ちだったのか、残されたぼくにはわからないけれど、最後はほのぼのとしたオチが待っています。

マチ子

死の概念の説明って難しいものですが、絵本だとっつきやすくなります。

りゆうがあります

-あらすじ-

ハナをほじったり貧乏ゆすりをしたり、ついついやってしまういろんなクセ。いつもお母さんに注意されるぼくは、大人を納得させるために、それぞれのクセに正当な理由をつけていきます。

人には、ついついやってしまう色々なクセがありますよね。

子供がお行儀の悪いことをしていたら、親としては注意しないわけにはいきません。

でもそれをするには「ちゃんとした理由があるんだ」と主人公は主張します。

その言い訳が奇想天外で面白い!

大人だってついやってしまうクセがあるのだから、子供を叱る前に一度理由を聞いてみようと思えた作品でした。

ふまんがあります

-あらすじ-

「わたしは いま おこっている。なぜなら、おとなは いろいろと ズルいからだ。」女の子はパパにふまんをぶつけますが、パパは言い訳をしてきます。

前述した作品と同じ、主張が「あります」シリーズです。

子供が当然感じる不満に対し、主人公のお父さんはとんでもない言い訳を繰り出します。

出典:絵本ナビ 子供に絵本を選ぶなら

『りゆうがあります』の男の子よりも、強烈な言い訳の数々に思わず笑ってしまいます。

でも、つい想像してしまうような可愛らしい言い訳ばかりなんですよね。お父さんに、まんまと丸め込まれられそうになる女の子も可愛いです。

正しいことをそのまま伝えるのではなく、子供に想像させるやりとりは親として見習いたいなと感じました。

それしかないわけないでしょう

-あらすじ-

「ねえねえ、しってる?みらいはたいへんなんだぜ」「ぼくたちがおとなになるころはたいへんなことしかないんだってさ」お兄ちゃんの話にショックを受ける女の子。「未来はひとつしかないの?こんな未来も、あんな未来も、未来はたーくさんあるんじゃないの?」明るくばあちゃんは答えます。「そうよ!それしかないわけないじゃない!」

未来は見えないものだから、将来を考えて不安に思うことがありますよね。

「進む未来はたーくさんあるよ」というおばあちゃんの前向きなメッセージは、焦らなくていいんだとほっとさせられます。

主人公の女の子は楽しい未来を色々想像します。

  • 毎日ウインナーの未来
  • 1日中パジャマでいい未来
  • ロボットが抱っこしてどこでも連れて行ってくれる未来

ヨシタケさんワールド全開!笑えちゃう未来がたくさん出てきますよ。

マチ子

親子で色々な未来を想像するのも楽しそうです。

年長から大人におすすめヨシタケシンスケさんの絵本

ちょっと深くて大人も楽しめるヨシタケシンスケさんの絵本を紹介します。

ころべばいいのに

-あらすじ-

自分がされてイヤなことをしてくるようなあの人も、イヤなことを言ってくるこの人も、みんな石につまずいてころべばいいのに。復讐法を描いたり、可哀想な自分を慰めてみる女の子でしたが、次第にその感情(イヤな気分)自体と向き合いはじめます。

大人の社会も子供の社会も残念ながら「イヤなこと」が付き物です。

主人公の女の子は自分のイヤな感情にとことん向き合います。

  • イヤな人のイヤなところは、その人の小さい一部かもしれない
  • イヤなことには理由があるかもしれない
  • 人をイヤな気持ちにして喜ぶネガティブな何者かに、私がまんまと乗せられているだけなのかもしれない

難しいテーマを扱っていますが、いつものように「あるある」なエピソードも盛りだくさん。

生きづらさを少しだけ解消するヒントが見つかりそうな絵本です。

子供が小学生くらいになったらまた一緒に読みたいなと思いました。

みえるとかみえないとか

-あらすじ-

宇宙飛行士のぼくが降り立ったのは、目が3つあるひとの星。普通にしているだけなのに「後ろが見えないなんてかわいそう」とか「後ろが見えないのに歩けるなんてすごい」と言われて、なんか変な気持ち。…

この絵本は「目の見えない人は世界をどう見ているの?」という相談をきっかけにヨシタケさんが作られたお話です。

目の見えない人と目の見える人との違いがわかりやすく、可愛らしく描かれています。

出典:ダ・ヴィンチニュース

自分とは身体的または精神的に違う人に対し、どう向き合うのか、どう理解するか、考えるきっかけを与えてくれる作品だと感じました。

少しデリケートなテーマではありますが、重たくはならず、すっと心に入ってきます。

大人にも読んでほしいし、課題図書としてもおすすめです。

あるかしら書店

-あらすじ-

「あるかしら書店」は「本にまつわる本」の専門店。店のおじさんに「〇〇についての本ってあるかしら?」と聞くと、「ありますよ!」と出してきてくれる。「あったらいいな」と思う本や読書グッズが手に入るかもしれないから、今日も色々なお客さんがやってくる。

本屋さんで本を探すのって、宝探しをしているような楽しみがありますよね。そんな雰囲気が味わえる絵本です。

内容としては大人向き。

『水中図書館』『世界一周読書の旅』『文庫犬』など、本が好きな人はもちろん、興味がなかった人も思わずクスッと笑ってしまうようなストーリーが盛りだくさん。

なぜ自分は本を読むのだろう?

そんな当たり前すぎて考えもしなかったことの答えが見つかるような気がします。

大人も子供も夢中になるヨシタケシンスケ絵本

ヨシタケシンスケさんの絵本を年齢別にレビューしました。

ヨシタケさんの絵本は大人も子供も夢中になり、引き込まれます。

細かく描き込まれた絵は何度見ても楽しくて飽きません。

読み聞かせることで新たな発見があったりもします。是非親子で楽しんでくださいね。

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